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?保護カバーに作用する力
図−6.7に示すように保護カバー前面は波圧を直接受ける。従って波力が堤防の垂線方向に作用するものとし、正面板の裏に補強梁(Lアングル、Cチャンネル等)を配置する。両端自由支持梁に等分布荷重が作用するものとして曲げ応力が鋼の短期許容応力以下となるよう梁の高さ、幅を選定する。また波力が堤防の法線方向に作用するとして、取付ボルトの本数、直径を選定する。
なおこの場合、堤防を越波する波は衝撃的な力を及ぼすので、「5.空気室の設計(3)考え方のフロー?作用する力の計算」で示した堤防に作用する波力の数割増しの力が加わると考えた方が安全である。作用する波圧P0は

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によって計算する。
?波返しに作用する力
図−6.8に示すように、波返しには空気室から侵入する海水流が作用する。
ここで図−6.5に示すようにし空気室内において断面積A1、圧力P1、流速V1であった流れがパイプ内において断面積A2、圧力P2、流速V2になり、パイプ上部の板に衝突し、図−6.6に示すように衝突後海水流が左右に分かれる場合を考える。

 

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図−6.5 海水流の流れ

 

海水密度をρ、断面積が急収縮する場合の損失他をξとし、位置の差を無視するとベルヌイの式より

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従って

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仮にP2=0とすると

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図−6.6 上部板への衝突

 

パイプ上部の板に作用する力FVは、運動量の式より

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また衝突によるエネルギー損失がないとすれば、衝突前の圧力P2と衝突後の板に沿った圧力とは等しいので、上部の板には最大

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また衝突によるエネルギー損失がないとすれば、衝突前の圧力P2と衝突後の板に沿った圧力とは等しいので、上部の板には最大

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